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危険な旅路 コロンビア

いまでこそ、その危険度世界一の座は南アフリカのヨハネスブルグに譲ったが(?)、依然としてコロンビアは戦時下の国を除けば、世界屈指の危険な国といって間違いない。この国の特徴はスリや引ったくりなどの単なる泥棒から、強盗、誘拐、殺人、テロなどの暴力的なものまで、あらゆるタイプの犯罪が混在しているところである。

また危険地域を特定できない。コロンビアの他に、 中南米の国々で治安が悪いとされている国にパナマやジャマイカなどがあるが、これらの国はパナマはコロン、ジャマイカはキングストン南部のトレンチタウン周辺など、ある程度危険地域を特定できる。しかしコロンビアは国中が危険地域と言っても過言ではない。

コロンビアでは毎日4件の誘拐と73件の殺人があり、24分ごとに車が盗まれている。首都ボゴタにいたっては1時間に1人のペースで殺人があり、1年間に死体安置所に運ばれてくる死体の数は、平均8600体にのぼる。当然のことながら、殺人がコロンビアの死亡原因の堂々第一位に輝いており、その座を10年以上にわたり守り続けている。

企業がコロンビアに赴任するビジネスマンに掛ける保険料の額も堂々の世界第一位で、平均で年間何と3万ドルと言われている。これで万一、誘拐にあった場合の身代金を肩代わりしてくれると思えば、安いのかもしれないが。



モンセラーテの丘から眺めたボゴタ市内

以上のようなことを聞かされると、誰もがコロンビアに旅行するのをためらってしまう。

事実、僕もそうだった。またアメリカから中米を南下して南米を目指す旅行者が、初めて泥棒の被害に遭うのもコロンビアが圧倒的に多かった。

紛争地帯の中米は無事怪我もなく旅行できたのに、コロンビアであっさり持ち物すべてを奪われたバックパッカーたちの話を、僕は中米旅行中に耳にタコができるほどよく聞かされたでだ。

怯えた旅行者の中には治安の悪いパナマとコロンビアを飛ばして、中米コスタリカからエクアドルやペルーへ飛行機で行く者まで現れた。

しかしコロンビアにはどうしても避けられない魅力がある。この国は世界屈指の美人国でもあるのだ。ミス・ユニバースに選ばれてもいいような美人が、そこらじゅうにいるのだ。その美人を求めてコロンビアへ入国する、命知らずの旅行者が後を絶たないのも事実である。

僕もその一人だったのかもしれないが、僕には入国しなければならない別の理由もあった。それは当時僕にはボゴタとカルタヘナにコロンビア人の友人がいたためである。僕は彼らに会うために入国したのだった。

ビクビクしながら初めてコロンビアに入国したときは、比較的治安がよいとされるカルタヘナだった。正直なところカルタヘナではあまり危険な雰囲気を感じなかったが、首都のボゴタに入ったときはその雰囲気に圧倒させられた。

長い旅行をしている旅行者は、町の雰囲気でその町が危険かどうかを察知する能力が自然と身に付いてくる。ボコタはまさに危険な雰囲気が充満していたような気がする。ボゴタに入った日は雨が降っていたので余計にそう感じたのかもしれないが、どこか重苦しく今にも強盗に取り囲まれてもおかしくない状況だと感じたので、僕は早々に宿を確保し身軽になることにした。

街を行く人々もどこか警戒心を持っており、それに大都会特有の冷たさが重なり合い、この町がよそ者には優しくない町であることを悟らされたのを覚えている。さらに金持ちの家は家の四方を高い壁と有刺鉄線が囲み、何か刑務所のような雰囲気すら漂わせていた。もちろん門のところには警備員というより武装した兵士といったほうがよい門番が、2〜3人で警備にあたっていた。

僕はボゴタに住んでいる人の何人かに、ボゴタは本当に危険な町か尋ねた。すると殆どの人の答えは「ノー」で、「ボニート(美しいところ)」という答えが返ってきた。地元の人はこれが普通だと感じているのだろう。旅行者が次々と強盗に遭っているのだから、安全なわけがないのである。

当然、旅行者も自衛の手段を行使して街を歩いている。現地で知り合った日本人は、5分おきに奇声をあげながら空手のまねをして街を歩いていた(本当だぞ)。さらに護衛のための鉄の棒を隠し持っていた。僕も大きなマイナスドライバーを購入し、万一のときのために携帯していた。


ボゴタの街角にて


ボゴタにある公園にて

さて危険なコロンビアの中でもさらに危険な場所は、首都ボゴタのほかにメデジン、カリといった山岳都市部、ベネズエラ国境の町ククータ、カリ南部にあるカウカ県の山岳部、マグダレーナ川中流域、パナマとの国境地帯などあげるときりがないので、ボゴタの危険地帯について話すことにする。

町に慣れてくると繁華街のカレーラ7やカレーラ10などでは、昼間はあまり緊迫感を感じなくなる。これらの通りは日中はビジネスマンや旅行者などで賑わっているが、暗くなると雰囲気は一変し、麻薬の売人や売春婦が現れ、にわかに危険度を増してくる(と、言うよりボゴタでは暗くなると安全と呼べる場所はなくなる)。

ボゴタは概して中心部より西や南に行くほど治安が悪くなり、西はカレーラ10より先、南はカジェ10より先は昼間であっても危険極まりない。特に注意が必要な地域は、ボゴタ南西部に位置するメディシーナレガル地区で、タクシーに頼んでも行ってくれない時もある。

メディシーナレガル地区にあるカレーラ13とカジェ8の交差点は、毎日といってもよいほど殺人事件があり、毎朝死体が転がっている交差点として地元の人にも有名である。と、言うこともあってかどうかは分からないが、何故かメディシーナレガル地区には葬儀屋が多く、一日中賑わっているとのことである。

この他にもカレーラ12とカレーラ13に挟まれたカジェ18もよく強盗が出ることで有名だし、町を見下ろすモンセラーテの丘は人が少ない平日に行くと強盗に遭う確率が格段に高くなるので、観光客が多い週末に行く必要がある。

コロンビアにいる強盗は概して武器を持っていることが多く、暴力的犯行が多いのが特徴である。そのため強盗に遭っても抵抗しないことが大切である。

 

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